はなしのたね。2013.vol.32
1:「言語の消滅」のはなし。
 世界には、消滅してしまいそうな言語がたくさんあり、その数は約2,500にも登るとされています。顕著なのがインドで、過去50年間で230もの言語が消滅していることが分かりました。インドの北東部には使用者がわずか800人の言語もあるそうです。
 我が日本でもそれは例外ではなく、8つの言語が消滅の危機にさらされています。それはユネスコにより三段階に分類されており【危険】とされているのが八丈語・奄美語・国頭語・沖縄語・宮古語、【重大な危機】とされているのが八重山語・与那国、そして【極めて深刻】なのがアイヌ語です。
 なぜ言語が消滅してしまうのか?その一番の理由は経済的な理由。人々はより豊かになりたいため、学校でも家庭でも「より標準」とされる言語を話そうとします。東京に就職した地方出身の人が、「方言は恥ずかしい」と言って必死に標準語を話そうとする、あの感覚です。また、多数の民族が混在する地域では、虐待や迫害から逃れるために、自分たちの言語を放棄していった民族もいます。
言語を守ることは非常に重要なことです。言語は単なる伝達手段ではなく、アイデンティティの証でもあります。その集団の言語が息絶えていくことは、その集団のアイデンティティが失われていくことと同じ。日本でも、例えば関西人は関西弁を話すことを誇りに思っており、それは関西人の重要なアイデンティティの一つなのです。また、次々と言語が消滅すれば、人間文化・心性を知る大事な手がかりが失われ、それに対する豊かな認識もまた失われていきます。今後、大昔に書かれた文書や資料が発見されても、それが既に消滅した言語で書かれていたら?読み書きできる人間が世界に一人もいなかったら?とてつもなく重要なことが書かれていたとしたら、こんなに勿体ないことはありません。
 現在、アイヌ語に関しては「アイヌ語ラジオ講座」や「アイヌ語弁論大会」等の事業が創設され、その存続に向けて様々な活動が行われています。また、米Googleが昨年、消滅の危機に瀕している言語の存続を支援する「Endangered Languages Project」を発表しています。岐阜弁の代表格(と私が勝手に思っている)、「でぇれ、えれーげー」(でぇれ:すごく/えれー:疲れた、しんどい/げー:岐阜独特の末尾語)も、何百年後かに絶滅してしまうのかも、と思うと何だか寂しい気分になります。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。
【問題】
①このトーナメント、優勝するのは?
②「?」に入る色は?
③「?」に入る飲み物は?(すべて同じ物)

3:ハナタネ寄席
★ロシアでは40というのは大したことの無い数字。
40km・・・大して遠くない。
-40℃・・・大して寒くない。
アルコール40%の酒・・・大してキツくない。

4:名言「3(ざ)」(ん)昧(まい)(作者不明の名言集)
1.「昨日のことで今日を消耗させてはならない。」 
2.「何だかんだで人間の舌はマザコンなんだよ。」
3.「急がば回れっていうけれど、本当に急いでいたら一直線。」

5: