はなしのたね。2013.vol.36
1:「もう一つの天才の形 ~前田 智徳の場合~」のはなし。
佳境を迎えている2013年のプロ野球。今年、天才と呼ばれた男がひっそりとバットを置きました。
広島カープ・前田 智徳外野手。「天才」とも「侍」とも呼ばれ、辛口で知られるあの落合 博満氏に「子供が真似していいのは前田だけ」とまで言わしめた選手です。彼の野球人生は『熱い伝説』のオンパレードでした。それは既に高校時代から。熊本工業高校での最後の夏。県大会決勝で敬遠気味にボール・ツーとされると、彼はバットを持ったまま「勝負せんかい!!」と怒鳴り、相手投手が勝負にいった一球を見事ホームランにしています。ドラフト4位で広島に入ると、プロ1年目から「打撃は教えることがない」と言われるほど完成されていたと言います。3年目、ある試合で守備でミスをし、味方投手(北別府 学投手)の勝ち星を消してしまったことがありました。その試合で前田選手は決勝ツーランを放つのですが、涙を流しながらダイヤモンドを一周、ヒーローインタビューも拒否しました。自分のプレーに納得がいかなかったのでしょう。
あのイチローが尊敬するバッターでもあった前田選手。しかし彼のイチローに対する評価は辛口でした。イチローが200本安打を打ったときも「興味ないですね。200本安打と言っても内野安打が何十本も含まれているんでしょ」と素っ気なかったそうです。ヒットへの価値観が、イチローとは全く違うのです。前田選手はとにかく、自分が思い描く“理想の打球”にこだわっていました。
そんな彼の最大の敵は、他球団や相手エースピッチャーではありませんでした。『怪我』・・・95年に右アキレス腱断裂、00年には左アキレス腱を手術。そして今年4月23日ヤクルト戦での死球で左尺骨骨折。手術を受けましたが、彼は「天才」でこそあれ「不死鳥」ではありませんでした。
野球選手で「天才」と言えばイチロー。知名度も、実績も、前田選手を遥かに凌駕します。イチロー選手はほとんど怪我をしません。ゴルフの青木 功プロも、スポーツは「心・技・体」でなく「体・技・心」だということを言っています。体があって初めて技も心もついてくる・・・そういう意味で前田選手は超一流プレーヤーではなかったのかもしれません。ですが、野球関係者の多くが口を揃えて彼を「天才」と呼びます。数字や記録に残らない「天才」。前田選手はそんな「もう一つの天才の形」を示してくれた唯一の存在だったのです。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。
【問題】
①「?」に入る漢字は?
②「?」に入るカタカナは?
③「?」に入る漢字は?

3:ハナタネ寄席
★とあるアメリカの企業が日本の工場に1万個の部品を発注した。その際、「不良品の率は0.5%で」と条件を付けた。しばらくして、注文の品が届いた。
【納品書】正規規格品:9950  規格外品:50
上記の通りお送りします。ご確認ください。

4:名言「3(ざ)」(ん)昧(まい)(作者不明の名言集)
1.「怒りは自分に盛る毒。」
2.「話しすぎる人間は他人の想像力を侮辱している。」
3.「師は教えることでまた学んでいる。」

5: 
前回の答え
①「S」(きらきら星とABCの歌)
②2組(木へんを付けたときの読みの文字数)
③「一行目」や「上」