はなしのたね。2014.vol.09
1:「ハインリッヒの法則」のはなし。
 ある喫茶店で、先日あった話です。
 50代の女性客がカウンターでアイスコーヒーをもらい(セルフサービス)トレーに乗せて、テーブルまで運んだのですが、トレーをテーブルに置くときにコップがすべり全部こぼしてしまいました。「ああ、やっちまった・・・」―――たまに見る光景です。年に1回位でしょうか。店員が机・床を拭きます。無料でもう1杯アイスコーヒーも出してくれました。ところが、ところが・・・その女性客はまたしてもそれをこぼしてしまったのです!みんな、絶句。私はこういうのを見たのは、人生で初めてです。
 『ハインリッヒの法則』というものがあります。1件の「重大災害」の陰には、29件の「かすり傷程度の軽災害」があり、その陰には、300件の「怪我等はないがヒヤリとした体験」がある、というもの。
『ヒヤリとした経験を活かさないと、そのうちさらに大きな災害に遭遇する。注意しなさい』、という教えです。
アメリカの損害保険会社の調査部にいたハーバート・ウイリアム・ハインリッヒが労働災害5,000件余を統計学的に調べて計算し、導き出されたのがこの数字。旧国鉄(現JR)にも影響を与え、「330運動」という運動が存在していたそうです。
 さて、冒頭の話に照らし合わせますと、「2回連続でこぼす」という重大な事故の前に、「1回こぼす」というそれなりの事故があり、さらにその前、女性客もきっと人生の中で「危うく飲み物をこぼしかけた」というヒヤリとした経験があったはずなのです。それらはすべて連動していて、ヒヤリとした経験を活かして片手でコップを支えていれば、重大な事故はもちろん、それなりの事故も防げた、ということが言えます。逆に言えば重大な事故を防ぐための気づきを得るチャンスは300回ある、ということでもあります。
 かくいうわたくしめも「今年からお小遣いを減らされる」という超重大事故を引き起こしたばかり。でもそれは、その陰にあったはずの嫁さんの態度や言動の中でヒヤリ・ハットに気付けなかった自分が悪いのです、涙。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。

【問題】
①?に入るアルファベットは何
②?に入る平仮名は何
③?に入る言葉は何

3:ハナタネ寄席
★「おしどり夫婦」 意味:いつも一緒で仲睦まじい夫婦のことを言う。
 「オシドリ(鴛鴦)」 生態:冬ごとに毎年パートナーを替え子育ても夫婦で協力することはなく・・・あれ?

4:今週の気になる数字
【3.4%】

友禅の着物の生産量は最盛期の3.4%まで落ち込んでいます。34%じゃありませんよ、3.4%です。当然、職人さんの数も激減。一度失われた伝統技術の復活はほぼ不可能。日本には他にもたくさん、ロストテクノロジーになりつつある技術が存在しそうです。

5: 
前回の答え
①関(前頭・小結・関脇・大関・横綱)
②ウ(漢数字とカタカナ)
③ダ・ス(5ダース=60)