はなしのたね。2014.vol.13
1:「消せるボールペンが抱える問題」のはなし。
 消せるボールペン―――CMなどでもやっているのでご存知の方も多いでしょう。その名の通り、一度書いたものを後から消せるボールペン。ペン尾についているラバー部分で擦ることによって簡単に消すことができます。利用されているのは摩擦熱。消せるボールペンに使用されているインクは温度変化により色が変わるインクで、インクが65度以上の高温になると透明に変色します。つまりドライヤーなどで65度以上に加熱しても消えるということです。
 一見すると便利な代物、ですが「消せる」故にトラブルも発生しています。昨年9月、茨城県土浦市消防本部で、時間外勤務手当・約70万円を不正受給していたとして男性主任(当時30歳)が懲戒免職となる事件がありました。給与担当だったその男性は、「消せるボールペン」で勤務管理表を書いて上司の決済を受け、それを市の人事課に運ぶ途中で書き換えて時間を水増ししていたのです。
 厄介なのは、書き換えたとしてもその痕跡が残らないため容易に改ざんされてしまうところです。もちろん重要な書類には使用しない、させないことが基本ですが、パッと見では消せるボールペンなのかどうか判断は難しいでしょう。ただし対策もあります。先ほど、消せるボールペンのインクは65度以上で透明に変色すると書きました。そのため逆に0度~マイナス20度以下に冷やすと、インクを復色させることができるのです。
・・・とは言っても、「公的な書類はすべて一度冷凍庫に入れる」というルールを作るわけにもいきません。完全な防衛策は今のところ無いのが実情です。
 こういう話を聞くと「便利」って難しいなぁと思わされます。「こんなことができるようになった!」=「便利」ではないという、良い見本のような気がします。そもそもなぜボールペンが「消せる」必要があったのか、「消せない」からこそボールペンなんじゃないのか。次から次へと出てくる新商品は本当に必要とされて世に出てきたのか、我々消費者側が一歩立ち止まって考えるべき時代が来たのかもしれません。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。

【問題】
①「?」に入る漢字は?
②「?」に入る数字は?
③並び替えると咲き誇るこれ、何?

3:ハナタネ寄席
★「おまわりさんこっちです!父と男の人がもう一時間もケンカしてるんです!」「なんだって?なんでもっと早く知らせなかったんだ」「さっきまで父が勝ちそうだったんです」
4:今週の気になる数字
【毎年1.3万キロ】

中国が作っている高速道路の距離。日本が戦後建設してきた高速道路をすべて(いま予定されている部分も含めて)足すと1万3,000キロ。つまりこれとほぼ同じ距離の高速道路を、中国は毎年作っていることになる。

5: 
前回の答え
①2「鵜」(い「う」え)
②「P」(大文字と小文字がほぼ変わらない)
③4(英語にしたときの文字数)