はなしのたね。2014.vol.14
1:「ウィンブルドン現象」のはなし。
 日本人横綱はもう誕生しないのか。朝青龍、白鵬、日馬富士、そして鶴竜と、4代続けてモンゴル出身の横綱が生まれた。横綱は時代の象徴でもある。経済成長とともに輝いた大鵬、バブル絶頂期に活躍した千代の富士、平成の名横綱貴乃花。最高位に就く者には日本人の誰もがあこがれる強さがあった。
 このところ毎日のように「日本人力士がふがいない」と言われる。世の中が便利になり、教育も変わった。一人一人の権利意識が強まり、「頑張らなくていい」「勝たなくていい」文化になってしまった。家族の単位で見れば、親と子の関係が希薄になり、個人主義が広がった。
 春場所中に引退したブルガリア出身の琴欧洲の言葉が忘れられない。「(自分は)親に仕送りするために相撲界に入ったのに、日本人はどうして入門してからも親に仕送りをしてもらうの。おかしいね」 彼が入門を決意したのは交通事故にあって働けなくなった父の代わりに、家計を助けるためでもあった。強くならないまま国に帰ることができようか。果たして、大関に昇進し、優勝もした。自分のことは後回しにして、家族や恩師、郷里のことを思えば簡単に辞められるはずがない。親も同じで昔は「強くなるまで帰ってくるな」だったのが、いまは「苦しければすぐに帰ってこい」に様変わりしてしまった。
 鶴竜は自ら入門を直訴する手紙をしたため、モンゴルから日本の大相撲関係者に送った。日本語がまったくわからない小さな少年だったという。それがいまは立派な力士になった。師匠を慕う姿勢や稽古場での向上心を見るにつけ、初心を忘れていないことは明らかだ。スカウトされて連れられてきた力士と、自ら懇願して門をたたいてくる力士とでは気概がまったく違う。日本の力士だけがふがいないのではない。酒や米がその土地その土地の土壌や気候で味を決めるように、国柄が力士をつくるのである。土俵は、いまの日本を映し出す鏡なのかもしれない。
 ―――― 以上は大相撲、元小結・舞の海秀平氏の言葉で、「ウィンブルドン現象」とは、市場経済において「自由競争による淘汰」を表す用語です。特に、市場開放により外資系企業により国内系企業が淘汰されてしまうことを指します。まさに日本経済の現状であり、大相撲の世界はこの「ウィンブルドン現象」が起きていると言えるでしょう。大相撲はもはやそういう意味での「国技」なのでしょうか・・・。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。
【問題】
①?に入るアルファベットは何?
②?に入るアルファベットは何?
③これ、どこ?

3:ハナタネ寄席
★「パパ、割り算の『あまり』って何?」 「例えば37人のクラスで3人組を作るとするだろう。そうすると組はいくつできる」 「うーんと、12」 「でも組になれてない子もいるだろ」 「うん、1人いる」
「それが中学生の頃のパパだ」

4: 
前回の答え
①「暗」(旧・旨・早/響・意・韻)
②1(親等の数字・Ko=子)
③ソメイヨシノ