はなしのたね。2014.vol.34
1:「四神」のはなし。
 四神(しじん)は中国の神話で、天の四方の方角を司る霊獣です。四獣(しじゅう)、四象(ししょう)とも呼ばれます。「青龍・朱雀・白虎・玄武」と言えば聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。東西南北の4つの方角を司る守護神で、季節や色なども象徴しているとされています。一覧にするとこんな感じです。青龍=東・春・青、朱雀=南・夏・赤(朱)、白虎=西・秋・城、玄武=北・冬・黒(玄)。昔の中国や日本に住んでいた人々は、この四神に基づいた世界観を持っていました。その考え方は現代にも姿を残しています。
 例えば「青春」という言葉。青龍が表す春と青を使い、人の若年期を指しています。「青春」ばかりよく使われますが、壮年期を指す「朱夏(しゅか)」、熟年期を指す「白秋(はくしゅう)」、老年期を指す「玄冬(げんとう)」という言葉があり、それぞれ四神の概念から人生を四季に例えています。また、熟練した技を持つ人を指して「玄人」、逆に経験の浅い人のことを「青二才」と呼ぶのも、四神に由来しているとされます。
 四神の名を冠したもので最も有名なのはおそらく「白虎隊」でしょう。戌辰戦争の際に会津藩で結成された、15~17歳の武家の青年から成る部隊です。新政府軍との戦争に動員され、会津若松城が落城したという誤報により20名あまりが自刃したという哀しいエピソードが有名です。白虎隊は若者たちが非業の死を遂げた話として有名になりましたが、これ、ちょっと待てよ、なんです。四神の概念に照らし合わせれば、15~17歳の青年たちの部隊なら間違いなく「青龍隊」なんです。会津藩には「白虎隊」の他にもちゃんと「朱雀隊」「青龍隊」「玄武隊」がありました。しかし年齢の振り分けは、白虎隊=15~17歳、朱雀隊=18~30歳、青龍隊=36~49歳、玄武隊=50歳以上、と並びは明らかにおかしい。う~ん、会津藩は何を考えていたのでしょうか?
 ちなみに四神のそれぞれの姿形についてですが、青龍と白虎はそのまま龍と虎。朱雀は鳳凰のイメージで、玄武は足の長い亀に蛇が巻きついているという、何とも独創的な姿をしています。玄武だけ動物の名前が入っていませんが、これには諸説あります。「武」という漢字を分解すると「矛」と「止」になり、矛を止めるものが即ち亀の甲羅である、とか、亀の甲羅と蛇の鱗から連想できるもの→「鎧」→「武」とする、といったものだそうです。四神の中でどれが好きかと聞かれたら、龍や虎、鳳凰といった人気どころ(?)でなく、我が道を行く玄武に一番魅力を感じる私は天の邪鬼でしょうか。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。
【問題】
①どんな基準で分類されている?
②この創作漢字、何と読む?
③下の漢字を並べ替え、四字熟語を4つ作ってください

3:ハナタネ寄席
★旧ソ連のゴルバチョフ大統領の演説 「同志諸君!私が大統領に就任したとき、この国は経済的に崖っぷちに立っておりました。そして今、大いなる一歩を踏み出した事を宣言します!」――崖っぷちから一歩踏み出したということは・・・。
4: 
前回の答え
①1月2日
②獣医
③虎視眈々・神出鬼没・奇想天外・強迫観念