はなしのたね。2015.vol.03
1:「掛け算の順序」のはなし。
 問題です。『アメを8人の子供に配ります。1人に7個ずつ配るには、アメは何個いるでしょう。式と答えを示してください』―――答えは当然、56個です。では、式はどう示しますか?7×8=56、としたあなた、正解です。8×7=56、としたあなた、場合によっては間違いになるかもしれませんのでご注意を。
 これが「掛け算の順序問題」です。導き出した答えは一緒でも、式をどう書くかで満点がもらえない可能性があります。掛け算の順序、つまり特定の順序で書かれた式のみを正解とするか、どの順序で書かれた式でも正解とするかは、教育現場で問題となっています。
 答えが一緒なら関係ないだろ、と思う方もいらっしゃると思いますが、これは問題文をしっかりと理解しているか、ということが焦点になります。問われているのは「アメが何個必要か」です。順序にこだわる側としては、7個×8人分=56個でないとおかしい、という主張です。8人×7個、という順序では56「人」という答えを出したとみなされる、というのです。
 ですが果たして本当にそうでしょうか?式につける単位をこうしてみたらどうでしょう。8人×7個/人。こうすれば出てきた56という数字につく単位は「個」ということになります。単位を変えても同じ。時速7km×8時間=56kmと、8時間×7km/h=56kmは同じ意味合いの式です。
 とどのつまりがどちらも本当は正解なのです。ただ、数式の中で「単位」をどのようにつけて計算したのか、が重要なのです。掛け算で掛け合わせるのは数字だけでなく、「単位」も掛け合わせないといけない、そして問題なのは、大人でもややこしいこの感覚を、小学校低学年の子供たちにどう説明するのか、という点です。
 タコが2匹いたら足は合計何本?という質問があったとします。実際の教育現場では、8×2で16とした場合は文句なしの正解。2×8で16とした子供に対しては答えに○、式に×をつけて、「この式だと2本足のタコが8匹いるということになっちゃうんだよ」と教えるんだそうです。例えその子が「タコは8本足だ」ということを分かっていても、です。この教え方が正解なのか、どうも腑に落ちません。
 確かに実社会において計算が必要になる場合、いきなり「はい!7×8=!?」と聞かれることはまずないでしょう。数字だけの計算はできても、「必要な答えを出すためにどの単位をもった数字を計算式に入れなければいけないか」が分かっていないと困る、ということだけは間違いなさそうです。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。
【問題】
①「?」に入る漢字は?
②「?」に入る言葉は?
③並べ替えて四字熟語を4つ作ってください

3:ハナタネ寄席
★最近、髪が薄くなりどんどんオデコが広がっている友人T。生え際から毎晩「ピー、ピー、バックします」と警戒音が聞こえるそうだ。
4:復活!さらりーまん川柳(第一生命より)
「風邪ひいて 息子は病院 パパ隔離」
「携帯と 亭主の操作は 指一本」

5: 
前回の答え
①3.漫画(繰り返すと「我慢」に)
②相合傘
③正々堂々・取捨選択・二束三文・不可思議