はなしのたね。2016.vol.12
1:「思い出の数だけ」のはなし。
 センダイヤ、ウスガサネオオシマ、ヤエベニオオシマ、ベニシダレ、アラシヤマ、イチハラトラノオ、ヨウキヒ、フクロクジュ・・・さて、何のことでしょうか。これらすべて、とある花の品種です。しかも日本人にはとても馴染みの深い花。では、最大のヒント。これを聞けば何の花か、一発で分かります。ソメイヨシノ。
 はいその通り、「桜」の品種です。桜の品種には約600種類あると言われており、実はもの凄くバラエティに富んだ花なのです。ところが我々はそのほとんどを知りません。知っている品種といえば、先述のソメイヨシノ程度です。でもこれ、恥ずかしい話じゃありません。なぜなら日本で目にする桜のおよそ80%がソメイヨシノだからです。学校の校庭に咲いている桜はもちろんソメイヨシノ、開花予報に使われる桜もソメイヨシノ、花見で昼間からビールを飲みながらぼーんやり眺める桜も、すべてソメイヨシノです。
 なぜこんなことになったのか?それはソメイヨシノの特徴にあります。①葉より先に花が咲き、開花が華やか ②若木から花を咲かせる、生育が早い ③早く散る これらの特性が好まれ、明治以来徐々に広まっていきました。さらに第二次世界大戦後、焼け野原を少しでも彩るために多くが植樹されました。理由はもちろん生育が早いからです。
 それにしても日本人は桜が大好きなくせに、ほぼ一種類しか楽しんでいないとは、何とももったいない話ではありませんか。こんなことだから、日本人は世界から単調志向だとか、同調圧力がキツイとか、個性が無いとか言われてしまうんですよ。さらにソメイヨシノは完全なるクローン植物です。ソメイヨシノは種子で増やすと親の性質を完全に伝えることができず、その優れた形質を確実に増やすためには接木や挿し木などといった方法と取らざるを得ないのです。結果、すべてクローンの桜になってしまいます。つまり日本各地にある「桜の名所」で華やかに咲いている桜も、元を辿れば同じ桜なのです。
 何だかテンションが下がる内容ですみません。でもここから綺麗にまとめます。確かに今まで見てきた桜の品種はすべてソメイヨシノかもしれません。けれど皆さんは、今までどんなシーンで桜を見てきましたか?そのとき笑っていましたか?泣いていましたか?誰と見ましたか?どこで見ましたか?出会いの場面でしたか?別れの瞬間でしたか?目にした桜の品種はすべて同じだったとしても、心の中に同じ桜なんて存在しません。そう、皆さんの思い出の数だけ、桜の種類は存在するのです。く~っ!いいコト言うオレ!(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。

【問題】
①「?」に入る県はアイウのどれ?
②□に入る漢字は?
③「?」に入る言葉は?

3:ハナタネ寄席
★ある資産家はひどい不眠症に悩んでいた。雇っている召使いに、毎日時間が来たら睡眠薬を持って来るように指示していた。そんなある日、ベッドで横になっていた彼は急激な睡魔に襲われた。「やった!薬を使わずに眠れる!」5分ほど眠ったそのとき、召使いの声が響いた。「旦那様、起きてください、睡眠薬を飲む時間です」
4: 
前回の答え
①Y(逆から読むとアルファベットに)
②関(相撲の番付)
③たからもの