はなしのたね。2016.vol.15
1:「歌丸と円楽」のはなし。
 お茶の間ではすっかりお馴染み、長寿番組「笑点」。このたび現司会者である桂歌丸さんが5/22の放送を最後に勇退することが発表されました。笑点は1966年5月から放送開始、歌丸さんはその第一回から出演しています。まさに歴史がひとつ終わるのです。その笑点での名物と言えば、歌丸さんと6代目円楽さんの掛け合い。円楽さんがその毒舌を生かして、死亡ネタやハゲネタで歌丸さんをディスりまくる―――「昇天の時間がやってまいりました、死骸の歌丸です」ってな感じで。
 ここだけ見ていると2人は仲が悪いのか?と思う方もいるかもしれません。ですがそんなことは全くありません。むしろ円楽さんは歌丸さんをとてつもなく尊敬しています。最近は入院することが多い歌丸さんですが、そのたびに1番最初にお見舞いに行くのは円楽さんだそうです。頻繁に2人で公演会を開き、メキシコでも一緒に海外公演を行ったこともあります。「自分には3人の父親がおり、1人目は実父、2人目は5代目円楽、そして3人目に桂歌丸」と、円楽さんは語っています。
 東京の落語会には4つの団体があります。「落語協会」と「落語芸術協会」の2大協会と、落語協会を脱退した先代の三遊亭円楽が起こした「円楽一門」、そして同じく落語協会を脱退した立川談志を家元とする「立川流」です。歌丸さんはこの中の「落語芸術協会」の会長を務めています。詳細は省きますが、「円楽一門」と「立川流」は協会を勝手に出ていった、いわば裏切り者の立場です。このため、東京にある「定席(じょうせき)」と呼ばれる4ヶ所の寄席には、円楽一門と立川流の落語家さんは出演できません。円楽一門も立川流も、5代目円楽と7代目立川談志という、脱退のきっかけにもなったカリスマを既に失っています。それでも協会の中ではこの2つの団体に対する風当たりは強く、定席への出演が認められる気配はありません。
 2010年3月、6代目三遊亭円楽さんの襲名披露が新宿・末広亭で行われました。末広亭は定席のうちの1つ。つまり円楽一門の出演は認められていない場所です。この舞台の立役者が歌丸さんです。歌丸さんが会長を務める落語芸術協会の協力があって、円楽一門としては実に32年ぶりの定席出演となったのです。こうした背景があって、円楽さんは歌丸さんを本当に信頼しています。派閥を超えた師弟愛、今の日本ではなかなかお目にかかれない、美しい話であります。そして「笑点」という番組は、そんなしがらみや派閥を超越した、素晴らしく崇高な舞台なのであります。気が抜けるようなテーマソングに騙されてはいけませんよ。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。

【問題】
①「?」に入るアルファベットは?
②「?」に入る漢字は?
③マッチ棒でできた式、1本動か して、式を完成させてください

3:ハナタネ寄席
★この前インド人がやってるカレー屋に行ったんだけど、 カレー注文したらスプーンがついてこなくて 「あ、本格的な店なんだ」とか思って手で食ってたら、 半分くらい食ったときに、インド人の店員が奥から すごーく申し訳なさそうな顔してスプーン持ってきた。
4: 
前回の答え
①平安時代
②子→四・信→審・心→身
③9+5×3=24(掛け算が先ですからね!)