はなしのたね。2016.vol.34
1:「ハンデとは」のはなし。
 時期は少し遡りますが、パラリンピック・走り幅跳びで不思議に思うことがありました。義足の選手のほとんどが、踏み切る足が健常な足でなく義足だったことです。普通に考えれば健常な足のほうが鍛えられていて自由も利くはずだから、踏み切るのは健常な足、ですよね。しかし実際そうでないのは、義足で踏み切ったほうが距離が出るということなのだと思います。そこで優勝したのはマルクス・レーム(ドイツ)という選手。
 南ドイツ新聞によると、ドイツ陸連は8メートル24を飛んだマルクス・レーム選手と8メートル台の健常選手32人の、踏み切る前と後の速度の変化を比べました。踏み切り前、レームは秒速9.72メートルで走り、32人の平均10.43メートルより遅い。ところが踏み切った直後、レームの垂直方向の速度は秒速3.65メートル。32人の3.36メートルを上回ります。また、踏み切り直後、レームの水平速度は0.92メートルしか減速していないのに対して、32人は1.50メートル減速していた、というのです。
 レーム選手の自己ベスト8メートル40は、健常者の世界記録8メートル95には及びませんが十分にオリンピックでも金メダルを狙える記録です。レーム選手は今回のリオ五輪にも「参加をしたい」と意思表示をしていましたが、了解を得られず断念しています。しかしこれは至極当然とも言えます。先述の通り、義足を使うことによって有利に働く部分が多過ぎるからです。これは「技術ドーピング」と言っても差し支えありません。2012年にも「両足義足のスプリンター」ピストリウス選手が五輪出場を果たし話題になりましたが、とても違和感がありました。義足の性能はどんどん上がっているでしょうから、そのうち「両足義足」や「走り幅跳び」で、驚異的な記録が出てくるのは間違いありません。そうなったらもう健常者に勝ち目はありません。オリンピックでメダルを獲ることで一生安泰になるような国ならば、自ら足を切って義足にする選手すら現れるかもしれないのです。果たしてそんなオリンピック、楽しめるでしょうか。
 我々、スポーツを観戦する側は単純な「記録が見たい」わけではありません。むしろ選手と一緒になって楽しみたい。日本で女子バレーより男子バレーが盛り上がらない理由は簡単です。「ラリーが続かない」からです。とんでもなくデカイ外人選手が、とんでもなく速いスパイクをバカスカ打ち込むだけのスポーツは、見ててあんまり面白味がないのです。オリンピックが「改造人間」によるただの「記録会」になってほしくありません。パラリンピックに出場している選手達が、日常生活においてもの凄いハンディキャップを背負っていることは百も承知です。が、そのハンデが「時として有利に働く場合がある」ということも、これまた事実なのです。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。

【問題】
①ある有名人の名前がバラバラになっています。誰?
②「?」に入る数字は?
③下の「褒」の漢字、どんな言葉でできている?

3:ハナタネ寄席
★昔、バイト先で採用の仕事をやらせてもらってたときのこと。とある履歴書の自己アピール欄に、「どんなときでも全力失踪!」と書かれていた。そんなに気合い入れていなくなるなら簡単には見つからないだろうな、と思い、もちろん不採用にした。
4: 
前回の答え
①ア(橙色=台大色)
②鹿児島(カ5縞)
③7(目、耳、鼻、口の数)