はなしのたね。2017.vol.20
1:「人生のトップスピード」のはなし。
 陸上の100m競技で、選手の最高速度はどの辺りで出ていると思いますか?そりゃグングン加速していくんだからゴール直前が一番速いんだろ、と思いきや、速度の変化をグラフにすると面白いことが分かります。100m走において最も選手のスピードが出ているのは60m~70m付近。70m以降はスピードが落ちていくのです。スタートから40m付近まで一気に加速、そこからジワ~~っとスピードが上がり、60m付近でトップスピードに、そして70mを境に落ちていく。ほぼすべての選手が判を押したように同じようなグラフの形になるのです。
 人類史上最速の男ウサイン・ボルト。彼は速く走る極意について「大事なのはトップスピードに乗ったらフォームを保ちスピードを維持することだ」と語っています。「多くの選手はトップスピードからさらに速くなろうとする。それでは速度にテクニックが追いつかず逆に遅くなってしまう。トップスピードに乗ったらそれ以上は速くならない。だからと言って“その記録を超えよう”と焦ってはいけない。速く走ることばかり考えて逆に遅くなる選手はたくさんいる。速く走ろうなんて考えるな。“自分の走りをする事”だけを考えた方がいい。」―――なるほど、確かにボルト選手の100m走グラフを見ると、トップスピードの維持距離が、他の選手より長いことが分かります。グラフが載せられないので申し訳ないですが、ボルト選手は65m付近で最高速度に達した後、80m付近までその速度を維持しているのです。もちろんこれはボルト選手の類稀な身体能力と強靭な精神力によって成せる技なのでしょうが、これを念頭に置いて走れば記録が伸びる選手もいそうです。自分のトップスピードがどこか分かったら、それを維持することに専念すると、良い結果が生まれるということです。
 これは実に深い言葉です。人生訓になります。人生に置き換えるとこうなります(勝手に置き換えます)。「大事なのは幸せに気付いたら日常生活を保ちその幸せを維持することだ。多くの人は幸せな状態からさらに幸せになろうとする。それでは欲望に人間の器が追いつかず逆に不幸になってしまう。幸せに気付いたら、それ以上の幸せなんて簡単には手に入らない。だからと言って“もっと幸せになりたい!”と焦ってはいけない。幸せになることばかり考えて、逆に不幸になる人はたくさんいる。幸せになろうなんて考えるな。“自分の人生を精一杯生きる事”だけを考えた方がいい。」
 これは私の置き換えのテクニックが素晴らしい・・・んじゃなくてボルト選手の信念が素晴らしいからこそ成立します。何かを極めた人の言葉には、必ず生き方が透けて見えます。それを自分にどう置き換えるか―――あなたの人生は今、何m付近でしょうか。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
~脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。~

【問題】
①□に入る数字は?
②このアルファベットの流れを漢字1文字で表すと?
③この創作漢字、何と読む?


3:ハナタネ寄席
★こないだ山奥を車でドライブしていたんだ。そしたら何と!道端に和式便器が落ちてたんだよ。おまるとか、そういうプラスチック製のものじゃなくて陶器製のガチのやつ。これがほんとの不法陶器、ってね。
★友人に「羽のない扇風機って買う価値ある?」と聞かれたので「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・ってのができないよ」と答えたら「じゃあ買わねぇ」と言われた。決め手、そこ?

4: 
前回の答え
①期間
②2(ダ)ー(ス)=24
③かぐや姫