はなしのたね。2017.vol.31
1:「俺、頑張ってます」のはなし。
 「ファイト!一発!」―――誰もが知るこのキャッチコピーはもちろんリポビタンDのCMですが、最近このCMに対して「時代錯誤じゃないか」と感じる若者が増えているんだそうです。要は、もうそんな熱血精神論的な考え方は古く、こういうCMこそが過労大国日本を象徴しているんではないか、というのです。そんなこと言ったらその昔、ファイト一発どころか「24時間戦えますか」という強烈なキャッチコピーで一世を風靡したリゲインはどうなるのでしょうか。当時、そのCMを見て子供ながらに「働く男ってスゴイなぁ」と思った記憶があります。「滋養強壮剤」という響きは私の中では「頑張る男」の象徴なのです。
 じゃあ若い世代は疲れたときや気合いを入れるときどうしているのかと言うと、エナジードリンクです。レッドブルやモンスターエナジーに代表される飲料ですが、なぜこれが若者にウケるかというと「オシャレ」だから。リポビタンDなどのビン型ではなくロング缶でスタイリッシュ、デザインも前衛的で確かにカッコよろしい。会社で残業しながらノートPCの横にレッドブルを置いた写真を撮り、それをSNSにアップ。「頑張ってる俺」アピールです。それに対して「いいね」や「励ましコメント」が寄せられ、その返信として「みんなからのコメントが俺にはレッドブル以上に元気をくれます!」等といった芸術的にサブい展開が繰り広げられているのです。「みんなが僕のエナジーです!」とか。もう激サブ!そんな返信してる暇あるなら仕事しろ!
 エナジードリンクは日本では清涼飲料水として扱われ、医薬部外品である栄養ドリンクに比べて成分や効能表示で制限を受けます。タウリンなど効き目が強い成分は入っておらず、「僕のエナジー」だと思っている効果は多分プラシーボ効果(効き目のない薬でも「めちゃ効くよ」と言われて飲んだら本当に効果が出てしまう)じゃないかと思います。その証拠に、エナジードリンクは効果・効能を謳えません。「元気が出ます」とは言えないので「翼をさずける」とかいう曖昧な表現をせざるを得ないのです。
 大体、男は努力を背中で語るもんです。栄養ドリンクだって人前でなんて飲みません。休憩中にこっそり飲んで、何事もなかったかのように仕事に戻る・・・まぁ私の仕事哲学はどうでもいいですが、エナジードリンクでアピってる内はまだケツが青いですね。そしてリポDだろうがレッドブルだろうが、結局のところ「これを飲んで気合いと根性で何とかしよう」という日本人体質こそが根本的な問題です。そんなものに頼らなくてもよい環境を作る―――この発想にならなければいけません。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
~脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。~
【問題】
 ①「?」に入る数字は何?    
 ②「?」に入る数字は何?   
 ③この創作漢字、何と読む?

3: 前回の答え
①トランプの7ならべ
②キャンディ(X=○、Y=△)
③ミジンコ(微塵コ)

4:ハナタネ寄席
★大阪弁の不思議(カッコ内は標準語)。A「なんや」(何だこれは)B「なんや!?」(何か言いたいことでもあるのか!?)A「なんや!?」(何だやる気か!?)C「なんやなんや?」(何があったんだ?)AB「なんやー!?」(何で関係ない人間が入ってくるんだ!?)C「なんや!」(関係ないとは何だ!)A「なんや!?」(お前もやる気か!?)BC「なんやーーーー!!」(※怒りを爆発させた声)→三つ巴の大ゲンカへ。