はなしのたね。2017.vol.32
1:「一万円札を廃止せよ!」のはなし。
 世の中から一万円札がなくなったらどうなるでしょうか。かなりの大ごとのように感じますが、意外と「いやそれはマジで困る!」という方は少ないかもしれません。米ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授は、米国やユーロ圏に対して高額紙幣の廃止を求めており、日本は特に「高額紙幣を廃止する最初の経済大国の候補」としています。ロゴフ氏の主張の背景には、高額紙幣は日銀が景気刺激のために実施しているマイナス金利政策の足かせになるという認識があります。その理由とは・・・
 マイナス金利政策の狙いは預金のメリットを小さくすることで、資金を貯蓄ではなく消費や投資に振り分けることにあります。しかし高額紙幣が存在すれば、預金者は簡単に大きな金額の資金を銀行から引き出し、マイナス金利の及ばないタンス預金として蓄えることが可能になります。つまりお金が回らない。高額紙幣の廃止にはこうした「抜け道」を防ぐ効果があると言うのです。さらに、日本の年間通貨発行量を人口1人あたりに換算すると、およそ77万円になるという調査結果が出ています。いやいや、こんなにお金が発行されているのに、今みなさんの手元にある現金はどうですか?財布の中や自宅の引き出しに77万円入っている人などごくごく僅かです。日本(に限らず先進国)では、発行された紙幣が「行方不明」になっている現実があります。これらの「行方不明」な現金が、所得を過少申告したり不法移民に安い報酬を払ったりする企業経営者のもとに蓄えられているとロゴフ氏は指摘。最悪の場合は麻薬組織やテロ組織に渡っている可能性もあり、要は高額紙幣の存在が犯罪の温床となっているということも主張しているのです。
 現金と犯罪行為を結びつけるという、ロゴフ氏の意見はちょっと暴論です。ただ日本は未だに「現金崇拝主義」で、ニコニコ現金払いなんて言葉があるくらい現金が力を持っています。日銀も、全国に現金が行き渡るよう頻繁に輸送をしたり、新札の入れ替えを適宜行ったり、意図的ではないにせよその取組みが現金の存在価値を必要以上に高めてしまっているとも言えます。
 つい最近アメリカに行く機会があったのですが、紙幣がまあ汚いこと!お釣りでもらう紙幣はほぼもれなくクシャクシャ。染みがあるのは当たり前。うちの子供がままごとで使うオモチャのお金の方がまだ綺麗だなと思ったくらいです。いっそのこと日銀はお金を汚してみたらどうでしょう?「ウ○コ」とか落書きしてから発行するとか。誰もそんな紙幣を持っていたくないでしょうから、みんなすぐに使ってめちゃくちゃお金が回ったりして。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
~脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。~
【問題】
 ①これ、何と読む?       
 ②□に入る平仮名は?     
 ③この創作漢字、何と読む?

3:前回の答え
①6(○の中の合計が12)
②3(それぞれの漢字がつく都道府県の数)
③お茶漬け

4:ハナタネ寄席
★友人が「あの犬、ワイヤレスだぜ」と言ったので、何かGPSでも埋め込まれて行き先が分かるようにされた犬なのかと思ったらただの野良犬のことだった。